ピッチ資料の構成テンプレート2026|アクセラ選考を突破するピッチデッキの作り方
アクセラレーター選考用ピッチ資料の標準構成10〜12枚を解説。各スライドの目的と載せるべき数字、デモデイ用との違い、情報過多・ストーリー欠如という二大失敗、PDF提出時の注意点まで。起業なび掲載23プログラムの出資条件集計から「刺さる数字」の選び方も紹介します。
この記事はAIを活用して作成・編集されています。掲載情報は各プログラムの公式サイトに基づいていますが、最新の情報は公式サイトをご確認ください。
あなたの状況に合わせて読む
アクセラレーターの選考では、応募フォームと並んでピッチ資料(ピッチデッキ)の提出を求められることが少なくありません。書類選考の段階では、審査員はあなたのプレゼンを聞くことができません。つまり、資料が単体で事業の魅力を語り切れるかどうかが、面談に進めるかどうかを大きく左右します。
この記事では、アクセラ選考用ピッチ資料の標準構成(10〜12枚)と各スライドに載せるべき数字、デモデイ用資料との違い、情報過多・ストーリー欠如という典型的な失敗、提出形式の実務的な注意点までを一気に整理します。起業なびに掲載している23プログラムの実データ集計も交え、応募先のタイプによって「刺さる数字」がどう変わるかまで踏み込みます。
選考用ピッチ資料の標準構成は10〜12枚
ピッチデッキの作り方に唯一の正解はありませんが、アクセラ選考用であれば「課題→解決策→市場→実行力→アスク」という流れを10〜12枚で組むのが標準形です。各スライドの目的と、そこに載せるべき数字の例を一覧にすると次のようになります。
| # | スライド | 目的 | 載せるべき数字の例 |
|---|---|---|---|
| 1 | 表紙 | 社名と事業を一行で伝える | なし(一行説明のみ) |
| 2 | 課題 | 誰のどんな痛みかを特定する | 当事者数、発生頻度、失われている金額・時間 |
| 3 | 解決策 | 課題をどう解くかを示す | 導入前後の改善幅(時間◯%削減など) |
| 4 | プロダクト | 実物が動いている証拠を見せる | スクリーンショット、デモ動画URL |
| 5 | 市場規模 | 事業が大きくなり得る根拠 | TAM/SAM/SOMと算出式 |
| 6 | ビジネスモデル | 誰からいくら受け取るか | 単価、粗利率、LTV/CAC |
| 7 | トラクション | 前に進んでいる証拠 | ユーザー数、月次成長率、継続率 |
| 8 | 競合と優位性 | なぜ自社が勝てるか | 比較軸ごとの定量差 |
| 9 | チーム | この課題を解ける理由 | ドメイン経験年数、開発体制 |
| 10 | マイルストーン | 今後6〜12ヶ月の計画 | KPI目標値と達成期限 |
| 11 | アスク | プログラムで何を得たいか | 必要リソース、検証したい仮説の数 |
| 12 | 連絡先 | 次のアクションにつなげる | メールアドレス(代表用) |
12枚に収まらない詳細データは、本編に詰め込まずアペンディックス(補足資料)に回すのが原則です。審査員が本編を読む時間は限られており、1枚1メッセージを守れているかが読了率を分けます。
各スライドで「数字が語る」状態を作る
課題・解決策・プロダクト(1〜4枚目)
序盤で最も多い失敗は、課題を「〜という不満がある」と定性的にしか書かないことです。「誰が・どのくらいの頻度で・いくら損しているか」を数字で示せると、審査員は課題の大きさを自分で検算できます。統計を引用する場合は官公庁や業界団体の公式データを使い、出典URLを脚注かスライド下部に明記してください。
プロダクトのスライドは、モックアップよりも動いている実物のスクリーンショットが強い証拠になります。まだ開発前なら、その旨を正直に書いた上で検証状況(ヒアリング件数、プロトタイプへの反応)を数字で載せましょう。
市場規模とビジネスモデル(5〜6枚目)
市場規模はTAM(獲得可能な最大市場)・SAM(実際に狙える市場)・SOM(当面獲得を目指す市場)の3層で示し、必ず算出式を添えます。「国内◯◯市場は◯兆円」と外部レポートの数字を貼るだけのトップダウン算定より、「対象顧客数×単価×想定シェア」のボトムアップ算定の方が、審査員との議論の土台になります。
ビジネスモデルのスライドでは、お金の流れを図にした上で、単価と粗利率だけでも数字を置いてください。LTV/CACはトラクションが浅い段階では仮説値で構いませんが、仮説であることを明記するのが誠実な書き方です。
トラクション・競合・チーム(7〜9枚目)
トラクションは絶対値より変化率が見られます。ユーザー数1,000人という静止画より、「直近3ヶ月で月次20%成長」という動きの方が評価されやすい傾向があります。まだ売上がない場合も、ウェイティングリスト登録数、LOI(導入意向書)件数、ヒアリング件数など、前進を示す数字は必ず何かあるはずです。
競合スライドで「競合はいません」と書くのは避けましょう。競合が本当に見当たらないなら、顧客が現在その課題をどう代替手段(Excel、人手、外注など)で処理しているかを比較軸に置きます。チームのスライドは経歴の羅列ではなく、「この課題を解くのになぜこのチームか」を1〜2行で言い切り、根拠となる経験年数や実績を添えます。
マイルストーンとアスク(10〜12枚目)
アクセラ選考用のデッキで独特なのがアスク(お願い)のスライドです。資金調達ピッチなら「◯円を調達したい」ですが、選考用では「このプログラムで何を検証・達成したいか」を書きます。プログラムの支援内容(メンタリング、顧客紹介、海外展開支援など)と自社の次のマイルストーンが噛み合っていることを示せると、「なぜウチに応募したのか」という定番の審査観点に資料の段階で答えられます。
応募先のタイプで「刺さる数字」は変わる
一口にアクセラレーターと言っても、出資を伴う投資型と、株式を取らない支援型では審査で重視される数字が異なります。起業なび掲載23プログラムの集計(2026年7月時点)では、出資条件の内訳は次の通りでした。
| 出資条件の類型 | 本数 | 例 |
|---|---|---|
| 標準条件で株式取得を明示(6〜7%) | 4本 | Y Combinator、Techstars Tokyo など |
| 出資あり(条件は個別交渉) | 7本 | Open Network Lab、Coral Capital など |
| 株式取得なしと明記 | 7本 | AWS Startup Loft、JETRO GSAP など |
| 案件・コースにより条件が異なる | 5本 | KDDI ∞ Labo、ソニーアクセラレーション など |
投資型(前者2類型)はリターンを前提に選考するため、成長率・市場規模・ユニットエコノミクスといった「大きくなれるか」の数字が中心的な論点になります。たとえばY Combinatorの標準ディールは50万ドルの投資(条件は変動するため最新は公式サイトをご確認ください)であり、投資に見合うスケール可能性が問われます。
一方、株式取得なしと明記するプログラムは大手企業や公的機関の主催が中心で、技術の独自性や協業・実証実験の適合性が重視される傾向があります。この場合、デッキの競合スライドや優位性スライドで技術的な差別化を厚めに語る構成が合理的です。株式を渡さずに支援を受けたい方はエクイティフリーのアクセラレーター一覧も参考にしてください。
また、同じ集計で支援期間を明示している16プログラムのうち、最多は3ヶ月(7本)でした。採択されれば約12週間後にはデモデイが来る計算です。つまり選考用デッキは「完成品」である必要はなく、プログラム期間中に磨き込む前提で、現時点の事実を正確に示すことの方が重要だと言えます。
デモデイ用ピッチとの違い
選考用とデモデイ用のデッキは、同じ「ピッチ資料」でも設計思想がほぼ逆です。
- 選考用(読む資料): 審査員が手元で精読する前提。話者の補足がないため、スライド単体で意味が通る文章量が必要。アペンディックスで詳細データを補える。アスクは「採択」
- デモデイ用(聞かせる資料): 3〜5分の口頭ピッチの背景として投影される前提。1枚1メッセージ・大きな文字と数字が原則で、細かい表は載せない。アスクは「投資・商談」
選考用デッキをそのままデモデイで投影すると文字が多すぎて読めず、逆にデモデイ用を選考に提出すると情報が足りません。選考通過後にデモデイ用を別途作り直すことを前提に、まずは「読んで伝わる」選考用に集中しましょう。
よくある失敗は「情報過多」と「ストーリー欠如」
情報過多:1枚に3メッセージ以上詰め込む
愛着のある事業ほど、あれもこれも伝えたくなります。しかし1枚のスライドに複数の論点が同居すると、審査員はどれが主張なのか判別できません。目安として、各スライドの見出しだけを1枚目から順に読んで、事業のストーリーが通じるかを確認してください。見出しが「市場規模」のような名詞ラベルではなく、「国内SAMは◯◯億円、ボトムアップで算定」のような主張文になっていると、流し読みでも骨子が伝わります。
ストーリー欠如:スライドが箇条書きの寄せ集めになる
各スライドは埋まっているのに、前後のつながりがないデッキも頻出パターンです。課題スライドで挙げた痛みを解決策スライドが解いていない、市場規模の定義とトラクションの顧客層がずれている、といった不整合は精読する審査員ほど気づきます。書き上げたら「課題→解決→市場→実行力→アスク」の因果が一本の線でつながっているか、第三者に通し読みしてもらうのが確実です。
このほか、根拠のない市場規模(出典なしの「◯兆円市場」)、全項目で自社に◯が付く恣意的な競合比較表も、評価を下げやすい典型例です。数字には必ず出典か算出式を添えてください。
提出形式の注意点:PDF・容量・権限を事前確認
内容が良くても、提出形式でつまずくと読まれる前に印象を損ないます。募集要項で以下を確認しましょう。
- ファイル形式: PDF指定が一般的です。PowerPointやKeynoteのまま提出するとフォント崩れの恐れがあるため、指定がなくてもPDF化が無難です
- 容量制限: 応募フォームにアップロード上限が設定されている場合があります。画像を圧縮し、目安として10MB以内に収めると安心です
- URL共有の権限: GoogleスライドやDocSendのリンクで提出する場合、「リンクを知っている全員が閲覧可」になっているか必ず別ブラウザで確認してください。権限エラーは選考側からすると連絡の手間が生じ、そのまま未読になるリスクもあります
- ページ数・言語の指定: プログラムによっては「10枚以内」「英語資料必須」などの指定があります。海外プログラムや海外展開支援型(JETRO GSAPなど)では英語版の用意を求められる場合があるため、募集要項と公式サイトを確認してください
- ファイル名: 「pitchdeck_final_v3.pdf」のような作業名ではなく、「社名_プログラム名_日付.pdf」の形式にすると審査側が管理しやすくなります
- 動画の扱い: デモ動画はファイル添付ではなくURL掲載が基本です。限定公開設定とリンクの生存確認を提出直前に行いましょう
なお、ピッチ資料は応募書類全体の一部です。応募フォームの設問との整合性や事業計画の書き方を含めた全体像は、アクセラレーター応募書類の書き方ガイドで詳しく解説しています。
まとめ:デッキは「読まれて検算される」前提で作る
アクセラ選考用ピッチ資料の要点を振り返ります。
- 標準構成は10〜12枚。「課題→解決→市場→実行力→アスク」の一本線を通す
- 各スライドは数字で語る。出典か算出式のない数字は載せない
- 応募先が投資型か支援型かで力点を変える(起業なび集計では株式取得なし明記が23本中7本)
- デモデイ用とは設計思想が別物。まずは「読んで伝わる」資料に集中する
- PDF化・容量・閲覧権限など提出形式の確認を怠らない
応募先がまだ固まっていない方は、プログラム一覧で23プログラムの出資条件・期間・締切を比較するか、3分でできる相性診断から候補を絞り込んでみてください。選考倍率の目安を知りたい方には採択率ランキング2026も参考になるはずです。
よくある質問
Q. アクセラ選考用のピッチ資料は何枚くらいが適切ですか?
本編10〜12枚が標準です。表紙・課題・解決策・プロダクト・市場規模・ビジネスモデル・トラクション・競合・チーム・マイルストーン・アスク・連絡先で構成し、1枚1メッセージを守ります。詳細な財務データや調査結果は本編に入れず、アペンディックスとして後ろに付ければ、枚数指定(10枚以内など)がある場合にも対応しやすくなります。
Q. トラクション(実績)がまだない場合、何を載せればいいですか?
売上やユーザー数がなくても、前進を示す数字は載せられます。顧客ヒアリング件数、ウェイティングリスト登録数、LOI(導入意向書)の件数、プロトタイプのテスト利用者数と反応などが該当します。重要なのは「先週より今週の方が進んでいる」という変化を示すことです。ゼロの項目を空欄にするより、検証活動の量を正直に数字で示す方が評価されやすい傾向があります。
Q. 選考用のピッチ資料をそのままデモデイで使ってもいいですか?
推奨しません。選考用は審査員が手元で精読する「読む資料」で、スライド単体で意味が通る文章量が必要です。一方デモデイ用は3〜5分の口頭ピッチに合わせて投影する「聞かせる資料」で、1枚1メッセージ・大きな文字と数字が原則です。多くのプログラムは約3〜4ヶ月の期間中にデモデイ用ピッチを磨く時間があるため、応募段階では選考用の完成度に集中してください。
Q. ピッチ資料の提出はPDFとスライドURLのどちらがいいですか?
募集要項に指定があればそれに従います。指定がない場合はフォント崩れやバージョン差異が起きないPDFが無難です。容量は目安10MB以内に圧縮しましょう。GoogleスライドなどのURLで提出する場合は、閲覧権限を「リンクを知っている全員」に設定し、ログアウト状態の別ブラウザで開けるか提出前に必ず確認してください。権限エラーはそのまま未読につながるリスクがあります。
Q. 出資ありのアクセラと出資なしのアクセラで、資料の作り方は変えるべきですか?
力点を変えるべきです。起業なび掲載23プログラムの集計(2026年7月時点)では、標準条件で株式取得を明示するのが4本、出資あり(個別交渉)が7本、株式取得なし明記が7本、条件が案件によるものが5本でした。投資型は成長率・市場規模・ユニットエコノミクスなどスケール可能性の数字が中心論点になり、大手企業・公的機関系の支援型は技術の独自性や協業適合性が重視される傾向があります。応募先の類型に合わせて競合・優位性やアスクのスライドを調整しましょう。
このテーマをさらに深く読む
毎週の新着プログラム・締切情報をメールで受け取る
起業なびに掲載された新着プログラムと締切間近の情報を、週1回メールでお届けします。